3月の終わりには3名の学生が卒寮していき、4月の初めには2名の学生が新たに入寮して来た。卒寮していった学生のうちの二人は理系の学生で、PCに明るかった。対して今回入寮してきた学生たちは文系の学生で、一人は日本文学を専攻し、もう一人は美術を専攻している(美術も文系としておこう)。メンバーがたった2〜3人変わっただけなのに、寮全体の雰囲気は結構変わった。食堂でなされる会話もかなり違うものとなった。小さな寮ならではの面白さだ。
面白いと喜んでばかりもいられない。寮長である私も寮生の変化に合わせて、頭脳の内容を更新しなければならない。毎年頭脳の内容を更新していくのは、なかなかの精神労働である。いったいいつまでこの仕事を続けていけるだろうか。ラインホールド・ニーバーのように祈る毎日である。「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知識を与えたまえ。」
寮長 小舘美彦