2021年12月27日

素晴らしいクリスマス会

今年度のクリスマス会も、コロナを配慮して、小規模開催となりました。理事長の千葉先生ご夫妻と前寮長の森山先生ご夫妻だけをお招きし、賄のスタッフの皆さんと共に、12月17日にイエス様のご降誕をお祝いしました。

 ゲーム世代だからでしょうか。今どきの寮生はイベントを楽しくするのが実にうまい。例えば、自己紹介もただ自分について話してもらうだけでなく、「パーソナル・クイズ」という形にして、その人の過去を推測し合うというエキサイティングなゲームにしてしまいます。一年を振り返るのも、「春風学寮10大ニュースランキング」という形にして、一大ニュースショウのようなものにしてしまいます。

 お陰で今年のクリスマスは、参加者全員が世代を超えて心のふれあいを満喫することのできる本当に素晴らしいクリスマスとなりました。

 しかし、このような素晴らしいクリスマスを可能にしてくれた本当の立役者は、やはりイエス様であると私は考えています。というのもこの一年は、寮生間に少なからぬ不和が生じ、人間関係の難しさを体験する一年だったからです。しかし、イエス様に絶えず目を向けて歩もうと私が絶えず日曜集会で呼びかけ、寮生たちもそれに応じつつ歩んでくれたために、クリスマスの近づくころには、全員の間に親密な雰囲気が生まれてきました。これはやはりイエス様の働きでしょう。

 イエス様と共に歩む限り、ほとんどの困難は乗り越えていくことができる。そのことを改めて感じさせてくれるクリスマス会でした。ハレルヤ!


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寮長 小舘美彦

posted by 春風学寮 at 14:56| 日記

『自由からの逃走』の拒否

 『三四郎』の後に読書会で読み始めたのは、フロムの『自由からの逃走』である。世界各地で独裁的な政権が打ち立てられている今、これほどアップトゥデイトな読み物はあるまい。また内容的にも心の問題からと社会問題にわたる幅広い題材を扱っているので読書会には最適である。

 しかし、それだけにこの本を読みこなすのは難しい。参加者の中には、「何が言いたいのかさっぱりわからない」と嘆く者も現れた。彼らは脱落するのではないかと私は諦めかけていたのだが、しばらくすると驚くべきことが起こった。彼らが共同で読書会のための予習を始めたのだ。おかげで次回の読書会は、極めて充実したものとなった。みんなで話し合いながら高度なテキストを読み解いていくという理想的な読書会となったのだ。

 「何が言いたいのかさっぱりわからない」と嘆いていた学生が読書会の終わりに興奮気味にこうつぶやいた。「勉強がこれほど面白いと思ったのはこれが初めてだ。」そうなのだ。主体的に協力して取り組めば、勉強は最高に楽しい。そしてこれこそは、『自由からの逃走』とは反対の態度、自由への挑戦である。彼らは知らず知らずのうちに、自由への挑戦を開始していたのだ。こういうことが起こるから、寮生活はやめられない。


寮長 小舘美彦

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posted by 春風学寮 at 14:54| 日記