2017年06月28日

春風学寮 卓球食堂オープン (2017年6月22日)

 寮生たちにとって寮生活の最大の楽しみは、食事でしょう。寮母とアルバイトの賄方4人(台所チーム“さわやか”)による愛情こもった美味しい食事は、当学寮の自慢であります。かっては朝食も付いていましたが、現在は夕食だけです。月曜日から土曜日の午後6時から11時までが食事時間で、各自が自由に食べられます。そして、今は月2回、寮生と寮長夫妻が午後7時から一緒に食事をする「夕食会」があります。1年前までは二つのテーブルに4人ずつ向き合う形で座って食事をしていました。そうすると、一つのテーブルの8人は互いに向き合いますが、隣のテーブルの人達には8人が背を向ける形になり、テーブルによっては話題が半減し、時には黙々と食べるだけのような状態がありました。それに気づいた寮生が「二つのテーブルを合わせたら皆向き合って食べれるし、話題も広がるのではないか」と提案をして始めたら、以前とは違い、互いに向き合い話しながら食事をするようになり雰囲気が変わりました。その内、ある寮生がテーブル二つを合わせた食卓を使って卓球をしようと提案をしたことにより、初めは夕食会後、後片付けと讃美歌練習が終わった後、有志が夜11時頃まで卓球を始め、食堂が卓球場に代わりました。それから、日曜日の聖書集会と掃除が終わり、昼食の弁当を食べ終わった後、2〜3時間、卓球の試合をすることが定例化するようになりました。今年度入った寮生の中に、中学時代に卓球をやった者が数人いて、ますます練習と試合が熱を帯び、それぞれ腕を上げているようですし、寮生同士の新たなコミュニケーションの場となり、親しさが増したと言えます。春風学寮の“卓球食堂”が新たな生活の場として、寮生同士の親睦とレクレーションに一役買っています。




(春風学寮寮長 森山浩二)






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春風学寮 卒寮生に祝福あれ!(2017年4月3日)


 3月は卒業の季節。当学寮は2名が大学を卒業しました。一人は韓国人留学生A君。韓国の釜山出身で、高校を卒業した後、日本大学商学部に入学し、アパートでの一人生活の中で3年の時に精神的に不安定になり、私が彼の祖父を知っていた関係で4年生から入寮し、1年留年して卒業できました。帰国したら両親が経営する子供向けの書店の仕事をすることになっていて、学校の勉強以外に、趣味も広く、美術館や本屋さん巡りなどいろいろな所に出かけ、優雅な学生生活を過ごしました。5年間の留学生活がこれからの仕事や人生に役立つことでしょう。


 もう一人は札幌出身で、日本大学文理学部を卒業したB君。人とのコミュニケーションをとるのが苦手で、サークルなどにも入らず、ほとんど寮と大学を自転車で往復する毎日だったのではないかと思います。寮でも自分から他の寮生に語りかけることはまれでした。食事は時間をかけてたくさん食べる方で、入寮の頃は野菜が全く食べられませんでした。しかし、言われたことや当番などはきちんと責任を果たしていましたので、寮生からは「ロボット君」という愛称で呼ばれ、一目置かれていました。そして、4年生になる頃には野菜をすべて食べるようになり、クリスマス祝会の時は自らゲームを考案し司会をして、皆を楽しませてくれました。歴史の卒業論文でも苦労したようですが、就職先に関しては北海道と決めていて、夏休み以後、授業の合間をぬって何度も札幌に帰り就職活動をしましたがうまくいきませんでした。しかし、卒業式直前にようやく決まったと聞き、彼にふさわしい仕事に就く事ができたと私たちも喜び感謝しました。卒業式後、式会場の武道館から寮へ母親とお礼の挨拶に立ち寄ってくれました。二人の卒寮生に祝福あれ!




(春風学寮寮長 森山 浩二)




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春風学寮 アメリカ人留学生、入寮 (2016年10月6日)

 当学寮は定員14名の小さな学生寮ですが、30年前から、寮の創立と関わりの深いアメリカと中国の大学院留学生を奨学生として1名ずつ2年間、寮に住んでもらうという一粒奨学制度があります。中国の留学生は今まで10余名を数え、現在も2人在寮していますが、アメリカ人留学生は10年以上入寮がありませんでした。しかし、今度、アメリカ人留学生のアダム・オディール君が、10月から2年間、留学奨学生として住むことになりました。

彼はUSAのノースカロライナ州グリーンズボロの大学を卒業し、今秋、東京大学大学院工学研究科修士課程に入学し、生物工学を専攻します。彼が日本に留学しようと考えた動機は、大学時代いろいろな国籍・文化を持つ学生たちを通して外国に関心を持ち、日本人の両親を持つアメリカ人女子学生と知り合い、日本に関心を持ったこと。昨年4か月ほど大阪外語大学で日本語を研修。お箸の使い方も上手で、日本の食事も大好き、適応力抜群です。来日後1か月がたちましたが、積極的で、当番や掃除なども協力的で寮生とも仲良くなり、日本語の上達が早いです。日本人寮生の中に英会話のうまい学生がいて、彼は通訳も兼ねつつ会話力アップをめざす機会となり、他の寮生たちも刺激を受けて英会話にチャレンジしようとしていて、とてもいい雰囲気が生まれています。これから、アメリカ、中国、韓国人留学生と日本人学生たちが寮生活を通して互いに国際交流と理解を深め、春風学寮の新たなる1ページを築いて行くことを期待しています。


(春風学寮寮長  森山浩二)

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学寮の主(ぬし)、猫の“稲造”(2016年7月15日)

  春風学寮には、今年推定年齢16歳になる稲造という名前のオス猫がいます。寮長の私や寮生よりも一番長く、寮の主(ぬし)であります。2000年に元寮長の小学生のお嬢さんが、学校の帰りに捨て猫を拾ってきて世話をしているうちに住みつき、時の寮生たちが新渡戸稲造先生の名前の稲造(いなぞう)と付けたということです。体全体は白毛ですが片耳と背中と長い尾の一部分が黒で、両目の周りも黒ですのでパンダ模様ですが精悍な顔つきをしています。言葉がわかる猫ではないかと思われる時がありますが、朝私が机の前に座っていると聖書を読んだり仕事をしていると、膝の上に必ず乗ってきますし、机に上って寝そべったりします。反面、野良猫の気性が残っているのか自由気ままです。少し前まで庭に飛んできた鳥を捕えて食べたり、朝は必ず玄関横の桜の木の根の上で爪をといだりします。また、門柱の上にじっと座って家を守っているのか、入寮生を招いているかのような姿が見られます。最近年をとったせいか歯が抜けたりして少し食欲が落ちてきており、また寂しいのか、今まで以上に寮生に甘えて部屋の前で泣いて抱いてもらう機会が増えたようです。寮のパンフレットの中にも、寮の説明の時にも猫がいること知らせていますし、入寮面接では猫好きか、猫毛アレルギーはないかなど聞きますので、寮生は全員猫好きです。稲造の存在が寮生の癒しにもなっているようです。今年は5人入寮しましたが、皆猫大好きで、現在の寮生たちは優しく、寮生同士楽しく学生生活をしています。私も寮生たちも、猫の稲造が少しでも長生きすることを願い世話をしています。


森山浩二(春風学寮寮長)

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5人の新寮生を迎えて(2016年5月25日)

 大学の新学期が始まって早いもので3か月がたちました。前号の『無教会ニュース』で、3月10日現在、新年度の入寮生が二人と報告いたしました。数的には今までとほぼ同じでしたので胸をなでおろしました。しかし、驚くべきことに三月下旬までに3人が次々に入寮決定し、今年度はなんと新寮生5人が与えられたのです。部屋の数は14ですが、一部屋はアメリカ人留学生用で、いなければゲストルームに充てる予定で、13の部屋がすべて埋まりました。6年前に新寮生が5人入り、部屋が満杯になって以来のことであります。その時は、4人が東京農業大学生と、1人が日本大学生というメンバーでしたが、今回は立教大学文学部、東京大学理科U類、日本大学スポーツ科学部、国士舘大学理工学部、明治大学商学部と大学・専攻がすべて違い、出身地も違うという、多様な学生たちであります。当学寮は13人の中に奨学生として中国の留学生が二人、一人は東京大学農学生命科学研究科博士課程、もう一人は早稲田大学環境エネルギー研究科博士課程、そして、東京大学総合文化研究科博士課程の韓国人留学生がいます(結婚したので、4月30日に退寮)ので、日本人学生は9人(あと一人は韓国人学生)になりました。その中で一年生5人は元気がよく個性豊かで、新たなる風を吹き込んでくれて寮生活が活気づいてきました。上級生もいい刺激を受け始めています。新寮生の特色は、両親の勧めより、自分で決断したところにあり、いづれも猫好きで、寮で16年も住み「主(ぬし)」である猫の稲造が大好きでかわいがってくれる心優しい学生たちであります。「玉石混交」の5人の新寮生が、春風学寮での生活の中で切磋琢磨し、どのような「玉」に成長していくか楽しみに見守っていきたいと思っています。


森山浩二(春風学寮寮長)

posted by 春風学寮 at 15:05| 日記

二人だけの読書会(2015年11月15日)

 十年ほど前までは、寮生たち自身の読書会がありましたが、最近の寮生は、大学の授業の本以外はほとんど読まないようです。昨年9月に入寮した東京大学の修士課程で清朝史を研究している韓国人留学生の林慶俊君と私の二人だけの少し変わった「読書会」を、今年1月から、ウイークデイの夜、約2〜30分ほど行っています。テキストは『矢内原忠雄全集』17巻です。彼は来日2年目で、日常会話は不自由ありませんが、ゼミでの漢文資料や日本語の漢字の読み方などが難しいとの悩みを相談され、又、彼の家庭はカトリックではありますが、来日して内村鑑三の無教会などにも興味を持っているため、17巻が2冊ありましたので選びました。彼がひと月分の短文を一篇ずつ読み、間違いがあったら直し、言葉の意味がわからなかったら、時には私が韓国語をまじえて説明するという形で進めます。日本語の「読み方勉強会」と言った方がいいかもしれません。そして、矢内原先生が書かれた文章の意味や信仰者として言わんとすることを説明したり、逆に彼の方から質問が出てそれに答えたり、日本と韓国の文化や歴史、信仰の違いなどの対話になることがあります。また、言葉の使い方や文法に関する鋭い質問などもあって、直ぐには答えられないこともあり、私自身が学び考えさせられることが多いです。彼と私にとってはとても楽しみな時間でありますが、寮長としては、寮生たちが韓国や中国の留学生たちと積極的に対話し、いろいろ話し学び合えればと願っていますが・・・


森山浩二(春風学寮寮長)

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或る日曜日集会のお話(2015年6月28日)

 6月28日(日)の聖書集会は、卒寮生であり、現在、上智大学外国語学部ドイツ語学科でドイツ語と国際関係論を教えておられる40代前半の新進気鋭の教授である木村護郎さん。聖書講義のテキストはイザヤ書2章1〜5節で、「終わりの日の平和」と題して約1時間のお話。まず、イザヤ書2章の歴史的背景を説明、そして1節ずつ解説され、4節の有名な言葉が、ニューヨークの国連ビルの前のプレートに掲げられている事、平和についての理想であるが、現実を見る視点を与えてくれることの具体例として、1980年代から21世紀の現在までの国際政治の歴史と事件にふれ、人間の力では「平和」は絶対に来ない。しかし、絶望でなく希望がある。5節の「主の光の中を歩もう」とあるその光こそ、ルカ福音書1章78〜79節を引用して、イエスであることを語られる。そして、このイザヤ書の理想が現実化されたものが、日本国憲法の9条である。非現実的に見えるが、しかし、究極の理想が究極の現実であり、現代世界の中で光を放っている例として、中村哲『アフガニスタンで考える』と伊勢崎賢治『国際貢献のウソ』の著者それぞれの活動に触れ、9条の真の意味の「積極的平和主義」の威力を語られる。2700年前の預言者イザヤの言葉が、今の日本・世界に根源的な解決を示している事を教えて下さり、あらためて聖書のすごさを学ぶことができました。集会を閉じ、寮生が一言ずつ感想と質問を述べ、講師がコメントをして終わりました。


森山浩二(春風学寮寮長)

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当番のある学生寮(2015年5月16日)

 当学寮は創立の目的の一つが、「学生達が自由と自治の精神の下に楽しい有意義な学生生活をおくること」であります。そのために、自分が食べた食器の後片付けを行うのは当然ですが、その外に当番の仕事があります。月曜から土曜日まで、各自の担当曜日を決め、その日の仕事をします。主に仕事は三つあります。一つはゴミ出しに関するもので、世田谷区の指示に従い、朝、月曜日は、奇数・偶数日によって燃えない危険ごみとペットボトル。水曜日は燃えるごみ。木曜日は資源ごみ。土曜日は燃えるごみ出しがあります。これらのごみは2階の寮生が出した物を責任を持って処理11時過するのであります。当番として全員が行う仕事として、お昼前までに前日の当番が入れていた乾燥機から食器籠を出し、それぞれの棚に食器を戻して置く。夜ぎて食事時間が終わると、残ったご飯や汁ものの後片付けと釜や鍋を洗い、食べてない人のおかず類を冷蔵庫にしまう。そして、各人が洗って籠に置いてある食器類を乾燥機に入れてタイマースイッチを入れて終わる。それから、日曜日の朝、寮長夫妻と全員が食事をしますが、後片付けは寮生全員で行います。また、日曜日午前の聖書集会が終わると、全員で1階のホール。食堂、トイレ・シャワー室、廊下・玄関などの公用部分と、2階の寮生の生活空間である洗面所・トイレ・小台所、談話室、廊下・階段など分担して掃除を行います。ですから、外部から来たお客様を寮案内すると異口同音に「男子寮ではないようにきれいですね」と感想を述べられます。 このような慣習は創立以来先輩から引き継がれて来たもので、生活体験の少ない寮生が、社会人になって一人で生活するための準備として大切にしている良き伝統であります。


森山浩二(春風学寮寮長)

posted by 春風学寮 at 15:01| 日記

卒寮生送別会(2015年3月15日)

 2月24日(火)今年度最後の夕食会と卒寮生送別会を併せてしました。この日の夕食は恒例の「すき焼き」でした。楽しく美味しい食事に満足し、皆で後片付けを済ませた後、隣のホールでお茶とお菓子による2人の卒寮生の「送別会」を行いました。プログラムは、先ず、在寮生が卒寮生に対して一言ずつ述べ、次に2人が「卒寮に当たって」と題して話し、寮母・寮長の送る言葉、寮母から二人にネクタイのプレゼント、寮長のお祈り。最後に記念撮影。一人は中国人留学生、政策大学院大学の博士課程で近世日本文学を専攻し、博士号の学位を習得し、中国の大学で教鞭をとる予定です。彼は内モンゴル出身で、在寮期間は僅か2年間でしたが、30代半ばということもあり、学寮の兄貴という感じで寮生からは親しまれていました。もう一人は、福岡県出身の東京農業大学生です。彼は6年間かけて卒業することになりました。家庭の経済的事情の変化もあり、4年生になってアルバイトを二つも掛け持ち(一つは2日に一回でしたが夜中までのアルバイト)するような生活をしたため、授業を休んだり、卒論研究がうまくいかず留年しました。睡眠も不規則でよく身体を壊さなかったと思います。それでも、日曜日の聖書集会は休まず、終わった後の掃除も率先してやる頑張り屋さんで、よく後輩を指導してくれました。就職は帰郷して地元でするそうです。彼にとっては本当に苦労の多い学生生活であったと思います。卒寮するに当たり、春風学寮をこよなく愛し、経堂という場所が便利で住みやすかったとしみじみ語っていました。この経験が必ずやこれからの人生において生かされる事でしょう。


森山浩二(春風学寮寮長)


posted by 春風学寮 at 14:59| 日記

聖書集会での「感話」について(2014年6月14日)

 学寮の一番大切なこととして、日曜日午前の聖書集会があります。全員参加の朝食が終わって皆で片付けをした後、9時から10時半までホールで行います。この集会で、聖書講話の前に必ず一人の寮生による「感話」があります。自分が考えたことや感じたこと、読んだ本についての感想など様々ですが、他の寮生の前でスピーチします。4月から始まり一巡しました。その感話の内容をいくつか挙げてみます。(1)今年度最初の感話は2年生で、1年間の反省と新しい学年での計画と決意表明。(2)渋谷で見たホームレスについて考えたこと。(3)昨年履修した「文化人類学」で学んだ中で、時間とお金をめぐる問題について考えたこと。(4)中国の内モンゴル出身の留学生は、モンゴル民族の伝統行事であるダムについて話し、そこで行われるモンゴル相撲と日本の大相撲の比較について。(5)TXニュースを見て考えたこととして、日本の人口減少と労働者の問題移民政策について。(6)「秋葉原無差別殺傷事件」から6年、犯人の弟が自殺したが、彼が残した日記の内容をインターネットで知り、事件後の加害者の家族の悲劇が続き、罪の連鎖の拡大について考えさせられたこと。(7)東日本大震災後に発売禁止になったある二つのTXゲームについて考えたこと、など多岐にわたっています。大体は5分前後ですが、中には10分から15分ぐらい話す者もいます。学年が上がるにつれて感話の内容も充実し、互いに学び影響しあい、それぞれ成長している姿を知ることができます。これからの社会では、いろいろな機会に人の前で自分の考えをきちんと話すことが求められますが、この「感話」がその訓練の場になっていると言えます。春風学寮での寮生活を勧める点の一つであります。


森山浩二(春風学寮寮長)

posted by 春風学寮 at 14:57| 日記